分かりやすい表現をしようとして、数字を用いたりします。
ところが、使い方を誤ると、逆に抽象度が高くなり、伝わりにくい表現となるようです。
具体と抽象を織り交ぜて、分かりやすく、しかも多くをカバーできる話をしたいものです。
りんごが23個というと、抽象的にりんごがたくさん、というより具体的です。
しかし、何割というような考え方にすると、とたんに抽象度が跳ね上がります。
以下は、数字を使っても抽象度が跳ね上がってしまう例です。
問:1/2と1/3は、どちらが大きいですか?大きい方に◯をつけましょう。
正答率
答えはもちろん「1/2」ところが以下の正答率となっている(1)。
– 小学3年生 17.6%
– 小学4年生 22.4%
– 小学5年生 49.7%
なお、中学2年生の正答率は79.6%。中学2年生のおよそ5人に1人が「1/3」より「1/2」が大きいことを理解していない(2)。
(出典)
慶応義塾大学の今井むつみ教授をリーダーとする有識者チームが、広島県教育委員会の委託を受けて開発した「たつじんテスト」の結果。今井教授は認知科学や発達心理学などを専門とする。
> (1) 広島県福山市内の小学3~5年生に出題。対象となった生徒は、各学年150人ずつ、合計450人
> (2) 広島県福山市内の公立中学校に通う中学2年生333人に出題
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