『負けない作法』帝京大ラグビー部岩出雅之監督

大学選手権7連覇を成し遂げた帝京大ラグビー部の特集を見ました。
そこでは、決してその場かぎりのスキルではなく、たまたま良い学生が揃っていたわけでもなく、ベースとなる文化があることが分かりました。詳しく知りたくて購入した本がこちらです。

負けない作法
負けない作法

これによると
帝京大学ラグビー部では、最上級生である4年生がほうきや雑巾を持って駆け回り、食事の支度や片づけなどで、いつも忙しい。合宿最終日の打ち上げなどでも、4年生がもっとも場を盛り上げることを求められ、毎年、工夫をこらした出し物で、後輩たちを笑わせているという。

なぜか?
通常のイメージでは新入社員が一生懸命頑張って、4年生の世話をする。ところが、ここでは違うといいます。

加えて、私は選手たちに猛烈に考えさせますから、頭も相当に使う。最初は、そこについていくだけで精一杯で、自分の置かれている環境にはすぐには気づきません。

安心してラグビーに打ち込めるのも、安全なグラウンドで思い切ったプレーを存分にできるのも、快適な寮生活を送れるのも、すべて、余裕のある人、つまり上級生の支えがあって実現できていること。そうした大切に扱われている環境の中で、「自分を大切にする」ということを学び、じっくりと自分を見つめることから始めています。

そんななかで、多少の心の余裕ができる2,3ヶ月後に気づくそうです。

ほとんどの1年生が、2~3カ月経つと気づきます。きちんと整理された靴、整頓された道具、きれいに掃き清められた玄関やグラウンドは、いったい誰が整えていてくれたのかと。

そして、誰に言われるまでもなく、自分から「僕も手伝います」「ありがとうございます」と言えるようになる。仲間への心からの感謝と心配りが、自然にできるようになります。

生活環境も、学習環境も、周りの人間関係も、すべてが変わるとき、重要なことにしっかりと向き合うことができるよう先輩が施してあげる。十分に与えられることで、自ら感謝の思いをもって、今度は自分が施してあげる側に回ることができるという。

これは、帝京大だけの話ではなく、会社でも新入社員に対しても、さらには子育てにも活かせそう。管理ばかりの指導ではなく、本人が気づいてくれるまで、じっくりと施してあげることができるかもしれない。
文化を創りあげること、大切ですね

負けない作法
負けない作法

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